震災で気を抜くな!中国が新型ミサイル(東風16)配備を開始

先週は、米軍の国防計画QDR「中国のA2/AD戦略に備えよ」で簡単に解説しました。

米軍の大きな戦略の一つとして、中国問題を挙げました。

現在日本は、東日本大震災を受け、国内における危機の中にあります。

10万人という規模で自衛隊を投入し、日本の守りは極めて脆弱になっています。

外交、国防的にも実は危機的状況です。

外交の世界は、弱肉強食のジャングルルールです。

人道的に支援隊を送りながら、軍事的に駒を進めてくることは当然想定しなくてはなりません。

中国、ロシアからは目をそらしてはなりません。

特に中国。15人の支援隊を送りながらも、

3月16日中国が新型の「東風16」短距離弾道ミサイルを台湾に向けて配備し始めたことが

明らかになりましたので紹介します。

狙いは沖縄か?中国が新型ミサイル配備を開始(阿部 純一)

(転載開始)
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3月11日の東日本大震災と、その後の福島第一原発の事故で日本はまさに危機的状況下にある。原発から200キロメートル以上離れた首都圏でさえも、放射線量の情報に一喜一憂するありさまであり、まさにパニック寸前の状況と言っても過言ではない。

特に原発事故の影響は、放射能汚染にせよ電力供給不足にせよ、そう簡単に収束するような性質のものではない。それだけに今後の展開は予断を許さず、こうした状況が数カ月は続くとすれば、そのストレスは大変なものになる。

大震災以前、日本のマスコミの関心は中東・北アフリカの「ジャスミン革命」に向けられていた。大震災後も、情勢は動いている。ついにリビアでは、英仏米による軍事行動が発動され、カダフィ政権も最期を迎えようとしている。

しかし、バーレーンやシリアでは事態の不安定化が収まらず、さらに事態が広域化する懸念は拭えない。もし政情不安がペルシャ湾岸諸国に及べば、わが国はおろか、韓国、中国のエネルギー供給にも影響が出てくることは避けられない。まさに日本の安全保障にとって、内外から危機が迫っている。

こうしたスケールの大きな事態が急展開している中で、本来ならばもっと注目されてもよいニュースが小さく扱われてしまうのは、仕方がないとはいえ、残念である。

~まさにサプライズだった中国の新型ミサイル配備~

3月16日、台湾を代表する情報機関である国家安全局の蔡得勝局長が、台湾の立法院(国会に相当)の外交・国防委員会で国民党立法委員の質問に対して答弁し、中国が新型の「東風16」短距離弾道ミサイルを台湾に向けて配備し始めたことを明らかにした。

台湾の報道によれば、この東風16は射程800~1000キロメートルで、従来配備されてきた「東風11」(射程300キロメートル)や「東風15」(射程600キロメートル)の派生型ではなく、まったくの新型で、破壊力も東風11、15を上回るという。

この突然の東風16の登場は、まさにサプライズである。中国軍事ウォッチャーで事前にこの情報を持っていた者はいないはずだ。

しかし、冷静に考えれば、東風16は東風15の射程と中距離弾道ミサイル・東風21の射程(約2000キロメートル)の隙間を埋めるものとして開発されたことは察しがつく。

東風16を「サプライズ」としたのは、それなりの理由がある。

繰り返しになるが、まず単純に東風16の開発についてほとんど情報がなかったということがある。2009年の軍事パレードには当然出てきていない。

中国はすでに短距離弾道ミサイルは大量に保有しており、中国本土から約200キロメートルしか離れていない台湾をターゲットにする限りにおいて、その射程から東風11、東風15で十分なはずである。新型の短距離弾道ミサイルを開発する必要性があるとは考えられなかった。

~本当の狙いは台湾ではない?~

では、なぜ中国は、より射程距離の長い東風16を開発したのか。考えられる理由は2つある。

1つは、より内陸部から台湾を攻撃する能力を持つことである。飛翔するミサイル弾頭は、飛距離が長くなればより落下スピードを増す。弾頭の落下スピードが速ければ速いほどミサイルの迎撃は難しくなる。

つまり、台湾が配備しようとしている「パトリオットPAC-3」でも迎撃が困難な状況をつくることである。いわば台湾の機先を制する意味を持つ。

もう1つは、東風16は台湾向けに開発されたのではなく、本当の狙いはおそらく沖縄だろうということである。

東風15でも、福建省の東部から発射すれば宮古島までカバーする。しかし、在日米軍が集中する沖縄本島には届かない。東風16の射程距離があれば、沖縄本島をターゲットに収めることができる。

蔡得勝局長は立法院での答弁の中で、東風16の性能や射程距離から見ても、台湾のみを対象としたものとは考えられない、という見方を示していた。沖縄が新たなミサイルのターゲットとなると想定すれば、合点がいく話である。

~なぜ沖縄なのか。~

中国が進めている「接近阻止(Anti-Access)」戦略については、これまで何度も触れてきたので繰り返さないが、中国がすでに配備を開始したとされる対艦弾道ミサイル「東風21D」によって米海軍空母の台湾への接近を阻止できるとしても、米軍には沖縄という「不沈空母」がある。

具体的に言えば、嘉手納空軍基地と普天間の海兵隊飛行場がそれに当たる。台湾海峡有事の際に、この両基地を叩く能力を確保することによって、沖縄の米軍のパワープロジェクションを阻止することが中国にとって重要になるからだ。

~今や日本本土も中国ミサイルの脅威にさらされている~

冷戦時代、中国にとって沖縄の米軍は大きな脅威であった。米軍は沖縄に、1954年から日本に施政権が返還された72年まで、核兵器を大量に配備して中国を威嚇していた。また、同時に台湾にも小規模ながら核搭載の「マタドール」巡航ミサイルも配備し、75年頃まで対中抑止力として運用してきた。

これに対し、なすすべがなかった中国は、この時期、懸命に国産の弾道ミサイル開発に取り組んでいた。64年に最初の核実験に成功、66年には「東風2」準中距離弾道ミサイル、71年には「東風3」中距離弾道ミサイルの配備を開始し、米国に対抗できるようになった。

時代は変化し、米軍は依然としてこの地域に前方展開を続けてはいるが、現在は沖縄にも台湾にも、さらに韓国にも米軍の核兵器は存在していない。

形勢は逆転し、今や中国のミサイル戦力の脅威に、台湾、沖縄、そして韓国や日本本土がさらされている。

これまで米国は、中国の通常弾頭型中距離弾道ミサイル「東風21C」と「東海10」空中発射巡航ミサイルを主たる脅威と見なしてきた。東風21Cは約2000キロメートルの射程を持ち、東海10の射程は1500~2000キロメートルとされ、その射程の中に韓国、日本の全土が収まる。

つまり、在韓米軍基地、在日米軍基地がことごとく中国のミサイルの射程内にあることを意味する。

~量産可能な「東風16」を大量配備か~

そこに東風16が中国の戦列に新たに加わることになる。沖縄にはすでにパトリオットPAC-3が配備されてはいるが、今後、東風16の増強次第では手に負えなくなるだろう。

すでに中国は、台湾に向けて東風11、15など1400基以上のミサイルを配備し、台湾のミサイル迎撃能力をはるかに超えた「飽和攻撃」が可能な態勢を敷いている。

中国が同様なことを沖縄にも仕掛けてくることをわれわれとしては想定しておくべきだろう。

まだ東風16の詳細が分からないので断定的なことは言えないが、中国はコスト面で大量配備が難しいと思われる東風21Cと比べ、量産が可能なミサイルとして東風16を開発した可能性が高い。

そうだとすれば、中国の東風16ミサイルに込めた戦略的意図は米軍を沖縄から追い出し、この地域の軍事的主導権を握ることにある。

中国が着実に「接近阻止」戦略の実効性を高めてきていることに警戒しなければならない。

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(転載終わり)※中国の「接近阻止」戦略については、私のブログを確認ください。

日本に1000年に一度の未曾有の災害が襲っていようとも、

中国の外交戦略、軍事戦略が変わることはありません。

日本人の生命と財産を守るのが政治家のミッションです。

尖閣諸島にも中国軍が接近して、威嚇されたりとなめられっぱなしです。

幸福実現党が提案するように、

中国、北朝鮮には憲法9条の適用を除外し、

日米同盟の下、中国への抑止力を働かせてきっちりと対応していかなければ、

災害の復興に気を取られているうちに、沖縄が危機に陥る可能性があります。

日本の安全を守ることなくして、未来はありません。

国内の復興と共に、外交から気を抜いてはなりません。

小島一郎

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