財政健全化の王道は、増税ではなく、経済をよくすること。

2011年2月23日 の産経新聞【正論】で、慶応大学教授・竹中平蔵氏による

【社保・税改革に3つの欠陥あり】という記事がありました。

主な内容は、民主党政権が進めている「税・社会保障の一体改革」に対して、

竹中氏は「経済・財政の一体改革」が必要であり、

「財政健全化の王道は、増税ではなく、経済をよくすることである」

と述べています。

これは、幸福実現党が主張している「経済成長による税収増」と同じ主旨です。

少し長めになりますが、紹介したいと思います。

(転載始め)
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菅直人首相は1月の内閣改造に当たり、「税と社会保障の一体改革」を目玉政策に掲げ、担当者として、「たちあがれ日本」を離党した与謝野馨氏を閣内に招き入れた。

しかし与謝野氏を中心とする現状の議論は3つの致命的欠陥を持つ。これは財政至上主義を前面に打ち出した危険な政策であり、弱体化した日本経済に決定的なダメージを与えかねない。

第一の欠陥は、マクロ経済運営の視点が欠如していること。具体的には、デフレ克服と経済成長に向けた姿勢が欠如していることだ。

本来必要なのは、税・社会保障の一体改革ではなく「経済・財政の一体改革」だ。税と社会保障は財政の一部分でしかない。

重要な事実がある。

2003~07年の4年間に、基礎的財政赤字は22兆円改善した。

小泉純一郎政権が歳出を増加させない政策をとる一方、経済を活性化して税の自然増収を実現できたからだ。

つまり財政健全化の王道は、増税ではなく、経済をよくすることである。

ちなみに22兆円の財政収支改善を消費税増税で行おうとすれば、税率を9%引き上げねばならない。いかに経済活性化による増収が重要か、である。

現状のようにデフレを容認したままで名目成長率1、2%程度の低位が続くなら、消費税率を上げても税収は確保できない。

これに関しても重要な事実がある。前回消費税を引き上げた1997年、税収は増加して54兆円になった

しかし、以来、今日まで、それを上回った年は1年もない。いくら消費税を増税しても、マクロの成長とデフレ克服がないかぎり、税収は低下するのである

第二の欠陥は、歳出削減のシナリオがないことだ。

ハーバード大学のアレシナ教授の研究では、歳出削減をせずまず増税を行った政府は、財政再建に失敗すると結論付けられている。

しかし民主党政権は、2006年骨太方針で決めた社会保障の伸びの抑制をすでに放棄してしまった。

旧社会保険庁の例にみられるように、社会保障予算は決して削れない聖域ではない

高額所得者への給付制限や、混合診療など規制緩和による医療費の効率化について、やれることは幅広いのに、大きな政府を容認する現政権の議論はこうした点を無視して、まず社会保障の財源確保ありきで進んでいる。

第三は、以上とも関連するが、最終的に消費税が何%になるか全体像が見えないことだ。

そもそも消費税を引き上げるとして、使い道は大きく4つ考えられる。

(1)財政赤字を減らす
(2)高齢化による年金・医療費増加を賄う
(3)年金・医療内容を強化する
(4)子ども手当・高速無料化など新規の政策費に充てる-である。

問題は、マクロ経済の大幅改善と歳出削減なくして以上の4項目を消費税増税で賄おうとすれば、北欧を超えるような「重税国家」になってしまうことだ。

消費税引き上げの根拠としてしばしば「不安の解消」があげられる。国民の本当の不安はしかし、消費税はどこまで上がるのかという不安だ。

25年には広義の団塊世代が全員後期高齢者になるこの時点で消費税が一体何%になるのか、明確に示すことが求められる。

先のダボス会議で、キャメロン英首相は、財政赤字の削減を5年で実現、4分の3は歳出削減で賄い、4分の1を増税で賄うという方針を明快に述べた。

こうした大方針を打ち出すことこそ、政治指導者の真の役割である。
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【ニュース解説(ご参考)】

竹中氏が指摘している通り、民主党政権の経済政策の問題点は

「マクロ経済運営」の欠如にあります。

「マクロ経済運営」とは、

政府が「経済成長率」など明確なマクロ経済目標を設定し、

政府・日銀が協調して財政政策金融政策を融合しながら経済政策を実行していくことです。

今の民主党政権は、全く逆の考え方です。

与謝野氏は「名目成長率に頼る経済は悪魔」と発言したり、

2月4日の国会質疑でも「スウェーデン経済の名目経済成長率5%、インフレ率2%をどう思うか」という質問に対し、

「政治はインフレに頼ってはいけない」と経済成長型経済政策を否定しています。

民主党政権=財務省のタッグによる、「財政再建原理主義」を常識のように展開している、民主党政権、財務省、そしてマスコミの罪は極めて重い。

大切な事は、「低成長・デフレ経済」から脱却することです。

成長戦略なき増税議論に未来はありません。

日本のデフレ不況は、政治不況です。

私たち国民は、本来潜在力の高い日本の経済が、

低い政治手腕によって不況に陥っている現実を見破らなければなりません。

小島一郎

最近は暖かくなってきた。昨日の平井駅にて。今日は西葛西でした。

コメント “財政健全化の王道は、増税ではなく、経済をよくすること。”

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