やっと土曜授業に「復活」の動き。

「ゆとり教育」とは、(1)総合的な学習の時間の導入、(2)完全学校週五日制の実施、(3)学習内容の三割削減、

という三つの指針に基づいて学習指導要領を改訂したものです。

2000年の学習指導要領改訂で、学習内容をおよそ3割減らした結果、

招いたと指摘されているのが「学力低下」です。

2000年に世界トップだった高校1年生の数学の学力は「ゆとり教育後」の2003年に6位へ下がり、「ゆとり教育」批判が起こりました。

文部科学省は「ゆとり教育」からの大幅な方針転換のため、

2011年4月から、およそ30年ぶりに授業時間と学習内容を増やすことにしましたが、

それでも、授業時間数は「ゆとり教育」導入前と比べると小学校で

年間140時間、中学校で105時間も少ないのです。

そうした中、私立では「土曜授業」が当たり前になっていますが、

このままでは「公立はジリ貧になる」という危機感から、

公立学校においても土曜授業に「復活」の動きが加速しています。

今年4月から、小学校で新しい学習指導要領が全面実施になるのを控えて、

土曜日の授業実施に踏み切る自治体が出てきました。

このようななかで、東京都教委は、

2010(平成22)年1月、授業公開など地域住民や保護者に向けた

「開かれた学校づくり」の一環という条件付きで、月2回まで土曜授業を認めることを通知しました。

都内では現在、ほとんどの公立小・中学校が何らかの形で土曜授業を実施しているほか、

葛飾区教委などは2011(平成23)年度から全部の区立学校で、月1回の土曜授業を実施することを決めています。

東京都が土曜授業を条件付きながら容認した当初、これに続く自治体がすぐ現れると予想されましたが、

実際には、東京都に追随する動きは見られませんでした。

ところが昨年秋ごろから、実施を検討すると表明する自治体が出始めました。

まず、栃木県足利市教委が、他学区からも生徒を入れる

「特認校」の指定を受けた市立中学校3校で、2011(平成23)年度から月2回の土曜授業を行う方針を発表しました。

また、宇都宮市教委は、中学校で新指導要領が始まる2012(平成24)年度までに、

市立小・中学校の全校に土曜授業を導入する方針を固め、現在、具体的内容の検討を進めています。

これら自治体の動きを受けて、栃木県教委も、公立学校の土曜授業について指針をまとめることにしました。

県教委の指針が策定されれば、同県内で土曜授業を実施する自治体が増えることは確実でしょう。

このほか、埼玉県などでも一部の自治体が、2011(平成23)年度や2012(同24)年度からの土曜授業の実施を検討し始めました。

やっと、ゆとり教育の見直しが始まりました。が、遅い。

教育は国家百年な計です。

30年後の日本の繁栄のために、授業時間は、もっと全国的に、抜本的に、増やすべきです。

小島一郎

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