何でも「だいたいOK!」―愉快な北京レポートその1

今朝は船堀で駅立ちしました~。Fさん一緒にありがとうございました!

北京で仕事をしている私の友人から届く、北京の愉快なレポートを

何回かに分けて紹介します。中国人のカルチャーが垣間見れます。

以下は文才があるなあと感心する私の友人の愉快なレポートです。

=======================

考えてみれば、北京には熱いか寒いかしかない。

多くの地域でも同じようなものだろう。

中国人の感情がはっきりしているのもこうした風土と関係あるのかもしれない。

日本人の繊細さは本当に四季が生み出すものなのだと思う。

中国人がよく使う言葉に「差不多」(チャプドー)というものがある。

差不多就行!」といえば、「だいたいOKだよ」くらいの意味だが、

これは中国人の性格をよく象徴している。

あらゆることが「差不多」なので、丁寧な仕事とは無縁だ。

北京や上海の街を眺めれば、巨大な建物が立ち並び、一見、

近代都市のように見えるが、近くで見れば雑に工事したことが一目でわかる。

10年も経てばボロボロだ。

少しくらいコンセントの差し込み口が曲がっていようと傷がつこうとお構いなしだ。

そして、中国のホテルでは、必ずと言っていいほど、

部屋にかかっている絵の額は傾いている。

最初、中国人は平衡感覚がないのだろうかと思ったが、

要は、あまり細かいことは気にしないのだ。

絵は決められた場所にかかってさえいればいいのだ。

洋服や靴などもこんな調子で作られるものだから、一見よさそうに見えても、

すぐに使えなくなる。

まあ、こんなものだと思えばそのうち気にもしなくもなるが。

この「差不多」から派生するいい加減さは枚挙にいとまがないが、

先日、すごい経験をしたのでお伝えする。

これは、厦門から北京に戻る飛行機の中で起こった。

もちろん飛行機は中国系で、中国を代表する航空会社「エアチャイナ」だ。

ここで余談になるが、中国では国内線でも搭乗が30分前に開始される。

チェックインは1時間前までが原則だ(30分前までは手続きしてくれるが)。

日本のように20分前までにチェックインして10分前までに搭乗口に行けばいいというわけにはいかない。

中国で乗る飛行機は常に満席だから余裕をみているのだろうが、

時間に1分でも遅れると受け付けてくれない。

この辺は実に融通がきかないのだ。

だから、出発時刻の15分前にはほとんどの乗客は乗り込んでいる。

私も疲れていたので早々に搭乗し、機内食を食べたらすぐに寝ようと考えていた。

しかし、出発時刻を過ぎているのにいつまで経っても飛行機は動き出す様子はない。

すると、出発時刻から30分経った頃、いきなり乗務員が機内食と飲み物を配り始めた。

内心、「なかなか気が利くじゃないか」と思いながら、

いま、飛行機が動き出したらどうするんだろうと同時に心配にもなった。

すると、なんとその心配が当たってしまった。

飛行機が滑走路に向けて動き出すではないか。

私は乗務員がどういう対応をするのか興味がわき、じっと行動を見守っていた。

すると、さすがに乗務員もまずいと思ったのか、

食事が終わったトレーを急いで片づけ始めた。

しかし、多くの人はまだ食事中だ。

コップには飲み物も入っている。

いよいよ、飛行機は滑走路に進入しようとし、離陸を合図するブザーが流れた。

いつもなら、ここで

「飛行機はまもなく離陸いたします。もう一度シートベルトをご確認ください」

というアナウンスが中国語と英語で流れるはずだ。

本来なら乗務員が客室内の見回りを終え、

テーブルやシートはアップライトポジションに戻していなければならないシチュエーションだ。

しかし、今は状況が違う。

テーブルやシートを元に戻すどころか、

テーブルの上には食べ物と飲み物がのっているのだ。

航空運航上あってはならない事態であることは間違いないだろう。

私はどんなアナウンスが流れるのか固唾をのんで見守った。

ひょっとして、

「お客様、食べ物や飲み物がこぼれないように、しっかりと手で支えてください」

というアナウンスが流れるのではないかと思った。

注意を促さないと誰かはこぼすはずだ。

しかし、これは本来あってはならないアナウンスだ。

さてどうするのか!

いよいよ、飛行機はエンジンの回転をあげ、加速を始めた!

そして、アナウンスは流れた。

通常通り-。

乗務員は通路でしゃがんでいる。

私はとっさに機内食のトレーを支えてまわりを見回した。

乗客は冷静だ。

飛行機はどんどん加速し、ついに滑走路を離れた。

飛んだ!

試しにトレーから手を離してみたが、

上昇中の飛行機の中では当然トレーは下に滑り落ちてくる。

私は飛行機が水平飛行に入るまでずっとトレーを支え続けた。

もちろん、まわりの乗客も同様だ。

そして、水平飛行に入ると何事もなかったかのようにみんな食べ始めている。

こぼした人はゼロだ。

別に大した話ではないが、

私は中国人の危機管理能力の高さに感心すると同時に、

中国の「差不多」精神を見たような気がした。

以上、友人J氏のエピソードでした。

私も中国には出張で行きましたが、

中国は、この「だいたいOK!」の考えで貫かれています。

カルチャーなのでしょう。

繊細な日本人も、たまには、いいかもしれませんね。

(つづく)

小島一郎

コメント “何でも「だいたいOK!」―愉快な北京レポートその1”

  1. LEMON

    面白い記事ですね。
    中国の人は、ストレートなんですね。
    相手の事を考えるとか、あまりしなさそう。よく言えば大陸的と言うのかなぁ。
    日本人は、相手の気持ちを推し量ったりする人は多いし、結構完璧主義な人が多いように感じます。
    国民性があまりにも違いますね。
    日本人は、繊細、デリケートな人が多いから、中国人に対しては、もっと強気でいかないと、駄目ですね。

    返信

コメントをどうぞ