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傍観者が皆、活動家に変化〜奇跡の成長2。

(つづき)

引き続き、『経営は何をすべきか』(ゲイリー・ハメル著)の奇跡の成長を遂げた英国国教会の事例を紹介します。

セントアンドリュース教会のドルー牧師は、4人以上50人未満の「使命を軸に形成されたコミュニティ」(MSC)づくりを柱にしました。

言い換えれば、「地域に愛されるコミュニティ」です。地域に愛されるということは、「会合を開くだけにとどまらない目的を持ち、地域に貢献する」ということです。

この方針を伝え、リーダー候補を募りました。最初に手を上げたのは12名。

ポイントは徹底的に自主性を引き出すこと、地域のお役に立つこと。

初期のやり取りを少し抜粋します。

最初に祈りを捧げた後、全員で子ども、障害者、高齢者への思いを語り合った。

ドルーはリーダー候補たちに、他の信徒と話すように、ボランティアを募ってプランづくりを始めるように、と促した。

指示はほとんど出さなかった。

「どれくらいの頻度で集まるべきでしょうか?」と訊かれると、

「さあ・・・神に尋ねてはどうでしょう」と返事をし、

「会合の場はどこが望ましいでしょうか」「どういった方策を取るべきでしょう」という問いにも、

やはり「神にお尋ねください」と答えるのだった。

ドルーは何度となく、新しいモデルを具体化する責任を信徒たちに押し返した。

彼は毎週、できたばかりのグループの会合に顔を出し、彼らのために祈り、リスクをとって失敗しながら前進すればよいと励ました。(以上)

あるグループは、「毎週のサッカークラブに親と一緒に来ている兄弟を面倒見るクラブ」を運営することに。

子どもと親の心を掴み、クチコミで広がります。

別のグループでは、「パーティで飲酒した人たちを安全に自宅へ送り届けること」を使命しました。

他では、「貧しい人々の住む地区での移動式コーヒーショップ」を始めたグループ。

管理を控えめにして大きな責任を与える。

他者の暮らしを傍からも分かるように変える貢献。

倫理や法律に反するとか、異端でない限りは、OK。

メンバーが50人に達したらグループを分ける。

方向性は明確でした。

そして、傍観者だった信徒たちがどんどん教会の活動に参加するようになっていきます。

ある月では、106以上の奉仕プロジェクトを実施。

2009年にはセントアンドリュース教会のメンバーは1600人。そのほとんどの方は、MSCのプロジェクト活動に参加していました。

信者は3倍増。活動家は、爆発的に増加。

やりがいがあり、地域に愛されるプロジェクトは、人々の心にしっかり食い込みました。

「使命を軸に形成されたコミュニティ」(MSC)のリーダーを勤めた方は次のように言っています。

この8ヶ月のあいだMSCのリーダーを務めてきましたが、正直申しまして、この仕事は子育てを別にすると、これまでの人生で最も難しく、また最もやりがいのあるものです。

MSCを運営する中で自分自身についても数々の発見がありました。

メンバーには旧知の仲間もいれば、知り合ったばかりの人もいます。

私は運営術に長けているわけでも、説教を得意とするわけでもありません。礼拝や児童活動のリーダー役にふさわしいとも思いませんが、これらすべて、時にはそれ以上の仕事をこなさなくてはなりませんでした。

そうこうするうちに、礼拝を取り仕切り、コーヒーを淹れ、子ども会を急ごしらえで開き、必要な説教を行い、難しい判断を下すといった仕事をそこそここなせる、と分かったのです。(以上)

「大いに見習いたい!」と、私自身が強く感銘を受けた事例でした。

詳しくは、『経営は何をすべきか』(ゲイリー・ハメル著)をお読み下さい。

幸福実現党 小島一郎

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